「優しい歌が歌えない」が12ステップすぎる話

ある方から
「この曲
 12ステップのことを
 歌っているような歌詞で…」

と聞いて

槇原敬之さんの
『優しい歌が歌えない』
聞いてみたところ…

本当に12ステップまんまの曲でした…

目次

どんな歌詞なの?

歌詞の全文がこちら

抱えた苦しみは 誰のせいと
人をひどく責める的外れを
何度も何度も繰り返して
苦しみは増えるばかり

同じページを捲りすぎた
本のように日々はすり切れて
自分の中を見る以外に
もう術はなくなってしまってた

そこで僕は確かに見たんだ
総てを人のせいにして
だれでも平気で傷つけるような
もうひとりの自分が
心の中で暴れながら
僕をぼろぼろにするのを

はじめてのぞいた心の中は
見たこともない暗闇で
僕はとても怖くなって
何度も足がすくんだ

夏に間に合うように木の葉は
日陰を作ろうと大きくなり
木の葉曇る小さな陰を
愚か者にも分けてくれる

責めるつもりなど無いというように
葉音の歌を歌ってくれる
人に生まれたはずの僕は
優しい歌の一つも歌えない

たとえ何か出来なくたっていい
せめてこれから生きるときに
同じような事を繰り返して
誰かをまた傷つけぬよう
こころの中をどんなときも
見つめられる強い自分になりたい

はじめてのぞいた心の中が
あんな闇に包まれていたのは
自分をかばう僕の手が
光を返っていたからだ

この気持ちさえ身勝手な
想いと今は解るけど
本当にすまないことをしたと
今すぐ謝りに行きたい

木の葉墨る背中を押すように
突然強い風が吹いて
立ち上がると僕の行く
5月の道が光っていた

優しい歌が僕にも
歌えそうだ

…という歌詞ですが…

12ステップを知っている人ならば
「本当にまんまだ…」
感じられるのではないでしょうか?

どの辺が 12ステップのまんまなの?

まずは冒頭…

抱えた苦しみは 誰のせい
人をひどく責める的外れを
何度も何度も繰り返して
苦しみは増えるばかり

これはまさに
他人の目のチリが気になり
自分の目の梁に気がつかない
のと
同じ状況…

他人の問題と
自分の問題を分けられず
「すべての苦しみは
 お前のせいで生まれた!」

他人に責任転嫁している様子が
感じられます。

でも問題の原因は
自分にある
わけなので
苦しみは増してしまうんですよね…
(平安の祈りを思い出す…)

同じページを捲りすぎた
のように日々はすり切れて
自分の中を見る以外に
もう術はなくなってしまってた

この
「ページを捲りすぎた本」
「繰り返し思い出しすぎた日々」
重ねて表現しているのが
なんとも絶妙だなと思うのですが…

他人に問題を
擦り付けているうちに
とうとう自分自身のことを
見つめなくては
どうにもならない状況になり…

ステップ①にあたる
『生きていくことが
 どうにもならなくなった』

状態だと感じました。

そこで僕は確かに見たんだ
総てを人のせいにして
だれでも平気で傷つけるような
もうひとりの自分
心の中で暴れながら
僕をぼろぼろにするのを

はじめてのぞいた心の中は
見たこともない暗闇
僕はとても怖くなって
何度も足がすくんだ

ここはまさに
ステップ④⑤
『棚卸し』を感じさせられます…

自分の過去を振り返り
欠点を見つめると
「他人を蹴落としてでも
 優位に立ちたい」
「他人に認められたい」
「もっと私を愛して理解しろよ」

そのような
直視したくなくて避けてきた
暗闇のような自分の本音
見えてきてしまう…

そして
その自分の心を認めるのが
とても怖く感じていることが
伝わってきます。

夏に間に合うように木の葉は
日陰を作ろうと大きくなり
木の葉曇る小さな陰を
愚か者にも分けてくれる

責めるつもりなど無いというように
葉音の歌を歌ってくれる
人に生まれたはずの僕は
優しい歌の一つも歌えない

自分の本音を直視して
「こんな自分は
 なんて愚か者だろう」

と感じているところで

自然の姿を見て
自分自身の無力さを実感する…

ステップ①
『無力さ』を感じさせる歌詞だと
思います。

たとえ何か出来なくたっていい
せめてこれから生きるときに
同じような事を繰り返して
誰かをまた傷つけぬよう
こころの中をどんなときも
見つめられる強い自分になりたい

この歌詞からは
ステップ⑩
『誤った時に直ちに認める』ことが
できるようにと
切望する心を感じさせます。

はじめてのぞいた心の中が
あんな闇に包まれていたのは
自分をかばう僕の手が
光を返っていたからだ


ここの歌詞も
とても良いですよね…

自分の心の中が
闇に包まれていたのは
恐れる自分自身に
原因があった
ということに
気づけるような歌詞…

つまり
多くの人生の問題
他人ではなく
自分の中に原因がある
ということを感じさせられます。
(ステップというよりは
 平安の祈りかしら…)

この気持ちさえ身勝手な
想いと今は解るけど
本当にすまないことをした
今すぐ謝りに行きたい

ここの歌詞からは
ステップ⑧⑨
『埋め合わせ』だと感じます。

過去の過ちに対して
真実に「申し訳なかった」
謝りたい気持ちが
伝わってきます…
(だからこそ
「この気持ちさえ身勝手」と
 感じているのかな と…)

木の葉墨る背中を押すように
突然強い風が吹いて
立ち上がると僕の行く
5月の道が光っていた

優しい歌が僕にも
歌えそうだ

最後の歌詞は
ステップを経てきて
新しい自分へと変化する
ステップ⑫のような
希望を感じるなぁ
と思いました。

明るいメロディでないと歌えない 心に刺さる歌詞

私はこの曲を聞くと

依存症の苦しみの中で
自分と向き合い
必死に「生きづらさ」
手放そうと もがいている
仲間の姿が感じられて

とても心が切なくなります

この曲のメロディが
明るく希望的になっていなければ
切なくて切なくて
歌いきれない
と思う程です…

私自身まだまだ
自分の本音に向き合いきれず
生きづらさを抱えていることも
多いから…

この歌詞を心にとめて
自分の前にも
他人の前にも
神様の前にも

正直に自分をさらけ出して
向き合えるようになりたいと
心から思います。

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この記事を書いた人

愛知県出身。
マザーテレサに憧れて助産師になる。
CGM(キリスト教福音宣教会)に通いながら、神様の愛を土台に【なぜ生きているだけで価値があるのか】を伝えるために、人権教育・性教育の勉強中。素で真面目に面白く人生を生きたい。

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