「どうしたら赤ちゃんができるの?」
という質問は
誰もが一度は持ったことのある
純粋な疑問だと思います。
しかし、この答えは
「歯止め規定」があることによって
中学生までは
学校で教えることができない
ということをご存じでしょうか?
今日はこの
「歯止め規定」について
まとめてみます。
「歯止め規定」とは?
学校で教えられる内容は
「なんとなくコレを教えよう」
ではなく
『学習指導要領』の内容に沿って
決められています。
その基準となる
中学校学習指導要領
第2章 各教科 第7節 保健体育には
このような一文があります。
妊娠や出産が可能となるような
成熟が始まるという観点から、
受精・妊娠までを取り扱うものとし、
妊娠の経過は取り扱わないものとする。
この一文が
いわゆる「歯止め規定」です。
なぜ歯止め規定と呼ばれるの?
この
「妊娠の経過は取り扱わないものとする」
の一文により
どんなことが起こってくるのか…
受精・妊娠までを取り扱うものとし…
という一文があるので
■卵子と精子が合わさることで
受精卵になり生命が生まれる
■卵子は卵巣内にあり
精子は精巣内にある
このような教育はできます。
しかし
妊娠の経過は取り扱わないものとする。
つまり
どのような行為が
卵子と精子を
受精させることになるのかを
教えることはできないのです。
(そのためか
性教育の後に子ども達から
「どうやって卵子と精子が出会うの?」という
感想や質問を受けることが多いです…)
性交渉によって
受精・妊娠が起こることを
教えられない…
この現状が示しているのは
『女児や女性が
性暴力やレイプを受けた場合に
自分の身に何が起こるのかを
知ることができない』
ということです。
性暴力を予防し
正しい性について学ぶべき場所で
性交渉について語ることができない
というのは
致命的なことだと私は感じます。
「中学生以降で教えればよくね?」では済まされない
「それなら高校生になってから
ちゃんと学べばいいんじゃないの?」
と思う方もいるかもしれませんが
それでは教育が遅すぎます。
なぜなら
日本の性的同意年齢は
13歳だからです。
性的同意年齢とは
「性交渉をしよう」
と言われた時
■性交渉の具体的な内容
■性交渉のリスク
■避妊や性感染症の知識
■性的同意について
などを正しく理解でき
自分の意志で性交渉をするかどうかを
判断できる年齢のことを指します。
「…おや?」と思いませんか?
日本の学習指導要領は
高校生になるまで
性交渉を教えるな
と言いながらも
小学校を卒業したら
性交渉について
正しく知って
判断できる年齢だよね
と考えていることになります。
つまり
性的同意年齢が13歳である以上、
性交渉を16歳にならなければ教えられない
この歯止め規定は
あってはならない規定
であるはずなのです。
歯止め規定が無くなることを願って…
私が自分自身の性被害を自覚したのは
被害から10年以上経った時でした。
もっと早く
性交渉とは何であるのか
性暴力とは何であるのかを
正しく知ることができたのであれば
被害の期間をもっと
短くできたのではないか
と今、思っています。
一日でも早く
この歯止め規定が撤廃されることを
神様に祈りながら
自分のできることに
取り組んでいこうと思います。