性的暴行の疑いを持たれた
鄭明析(チョンミョンソク)牧師の
裁判の第一審判決が出ました。
懲役23年という判決を受け、
「公正な裁判にかけられて
この判決が出ているだろうから
やはり性犯罪をしていたんだな」
と考える方もいると思います。
しかし
正しくない方程式から
導き出された答えは
間違っている可能性があるように
今回の裁判は
『公正』と呼ぶことが難しい程
不当な点が多くありました。
その不当な点について
まとめていきます。
※あくまでも個人の見解になりますので
それをご理解いただいた上での
閲覧をお願いします
「不当な裁判」と感じる点は 全部で5点
まとめた結果
①刑事裁判の『前提条件』の無視
②不平等な尋問時間
③弁護士の反論を事実上不可能に
④共犯疑惑者を先に判決
⑤非公開とされた裁判
全部で5点の
不当と感じられる内容がありました。
順に記述していきます。
刑事裁判の『前提条件』の無視
判決前から「有罪」と判断
通常、刑事裁判は
訴えられた人
=判決が出るまでは
無罪と推定
という『無罪推定の原則』という
考え方が適応されます。
つまり
刑事裁判で
有罪が確定するまでは
罪を犯していない人として
扱わなければならない
という意味合いになります。
鄭明析牧師に対しても
必ず適応されなくてはならない
原則です。
しかし
Netflix「すべては神のために」が
公開された後から
裁判官は
『無罪推定の原則』を守らず
鄭明析牧師は有罪だ
という前提で
裁判を進めてきました。
Netflix「すべては神のために」への
性暴力被害者支援看護職としての
見解をまとめた記事もあります↓
刑事裁判の前提条件である
『無罪推定の原則』が
守られなかったことからも
不当な裁判であったことが
伺えます。
「『無罪推定の原則』が
なぜ守られなかったと
分かるのか?」
と思う方もいるかと思いますので
その根拠となる内容を
以下にまとめていきます。
不平等な尋問時間
尋問時間は3時間のみ
キリスト教福音宣教会が
証人申請を行なったところ
裁判官は
「その人は
すでに洗脳された団体の
証人だ」
という趣旨の発言をし、
キリスト教福音宣教会が
20人以上の証人尋問を
申請しましたが
与えられた尋問時間は
3時間しかありませんでした。
尋問時間を考えてみても
不当な裁判であったことが
感じられます。
洗脳の有無についても
この記事に後述していますので
そちらをご覧ください
弁護士の反論を事実上不可能に
結審前日に検察が追加証拠を提出
検察と弁護人は
有罪・無罪の立場で
裁判をしているため
対等でなければいけません。
しかし裁判官は
結審の前日
検察が約600項に及ぶ
証拠の追加提出をすることを
認めました。
『結審』
…意見の主張や
証拠提出が終わった段階で
判決を待つだけの状態
結審の前日であったため
弁護人は裁判で
提出された証拠に
反論する時間を得られず
第一審の判決が出ました。
弁護人の反論を
事実上不可能にするという点でも
不平等な裁判であることが
伺えます。
共犯疑惑者を先に判決
主犯疑惑者の判決前にも関わらず
鄭明析牧師の他に
キリスト教福音宣教会の女性6名が
共犯・ほう助犯の疑いがあるとされ
告訴されていましたが
『無罪推定の原則』を守らず
不当な裁判が行われていることに対し
キリスト教福音宣教会が
裁判官の忌避申立を行ない
鄭明析牧師の裁判が休止している間に
この女性6名に対する
裁判が進められ
「鄭明析牧師の性犯罪を
共犯・ほう助した」
という判決が下されました。
『裁判官の忌避申立』
…裁判官が不公平な
裁判をするおそれがある時に
その裁判官の関与を
排除したい時に出す申し立て
本来であれば
『無罪推定の原則』のもと
鄭明析牧師の判決がされた上で
共犯・ほう助犯の疑いのある
女性6名の判決がされるべきですが
その順序が守られず
共犯疑惑者の判決が
先にされたことからも
主客転倒な裁判であったことが
分かります。
非公開とされた裁判
結審の公判は「公開」が通常
裁判所は
告訴人のプライバシー保護を
理由とし
裁判を非公開にしました。
非公開であった場合
裁判所が不当な裁判を行なう
可能性が出てきます。
そのため
結審の公判のみは
公開されるのが通常です。
日本国憲法の
82条1項の規定の趣旨としても
「裁判を一般に公開して
裁判が公正に行われることを
制度として保障し、ひいては
裁判に対する国民の信頼を
確保しようとすることにある」
とあります
(最大判平成元年3月8日民集43巻2号89頁)
参考:弁護士ドットコムニュースより
しかし裁判所は
結審の公判も非公開で
行ないました。
その結果
キリスト教福音宣教会側の説明を
一般の傍聴人に聞いてもらう機会が
奪われてしまいました。
結審でさえ公開されなかった
という点からも
裁判が不当に進められた意図が
感じられるように思います。
以上の内容から
鄭明析牧師の裁判が
不当・不平等に行われたことが
見受けられます。
【補足】告訴人M氏の日記から見えるもの
今回告訴をした
香港人のM氏は
2018年2月~2021年9月までの間に
計17回の性被害を受けた
と主張しています。
M氏は
その途中である
2020年2月~3月に
自筆の日記を書いています。
この日記は
裁判で公開もされ
M氏本人も、裁判の中で
「これは自分の日記だ」と
証言しているものです。
その日記を見てみると
キスや抱きしめることができず
生きることができないから
苦しい
という趣旨の内容が
記載されていました。
日記は
自分の本音が表れることが
多いと思います。
鄭明析牧師との間で
性暴力が起こっていながらも
このような記載がある
というのは
私には不自然に感じられます。
この他にも
M氏から提出された証拠音声が
編集・捏造されている
可能性があったり
被害を受けたと主張する場所が
ガラス張りで外から見える所でありながら
裁判では
現場検証がされませんでした。
証拠音声の関連記事
【補足】被害時刻に別の場所にいた告訴人
M氏と合わせて告訴した
オーストラリア人のF氏は
2018年7月9日に
性被害を受けたと主張しています。
この同時刻に
彼女が性被害を受けたとする
中講堂で集まりがありました。
そこで撮影された映像を
確認したところ
F氏が
メンバーと一緒に
過ごしている様子が
映っていたそうです。
【補足】性暴力現場音声での告訴人の言動
M氏・F氏と共に告訴している
韓国人のP氏は
鄭明析牧師と一緒に
ゴルフカーに乗っている時
太ももを触られたと
主張しています。
この時に録音していた
音声ファイルを確認すると
P氏が鄭明析牧師の
顔や太ももを触りながら
「すべすべしていますね」と
話しかける様子が
録音されていました。
この時に同乗していた牧師は
P氏自ら鄭明析牧師の横に
座った様子を確認しています。
【補足】告訴人は「洗脳」されていた?
検察側は
「告訴人は洗脳され
性暴力に反抗できなかった」
と主張しています。
『洗脳』とは
自由な意思が無く
自ら考えられない状況
を言います。
ここでM氏が残していた
日記を見てみると
男性を求めてしまう
自分の病気を治してほしい
どうするべきか分からない…
まぁ…分かってはいるけど…
という趣旨の内容が
書いてあります。
この内容から
M氏が自分の
男性への依存性を感じ
それをどうしかしたいと
『考える』ことが
できている様子が
見受けられます。
まとめ
鄭明析牧師の裁判が
不当:不平等だったと考える
根拠として
①刑事裁判の『前提条件』の無視
②不平等な尋問時間
③弁護士の反論を事実上不可能に
④共犯疑惑者を先に判決
⑤非公開とされた裁判
の5つを主にまとめました。
キリスト教福音宣教会は
第二審のために上告をしています。
必ず真実が明るみに出ること
そのための
公平な裁判が行われることを
切実に祈っています。
関連記事