少年サンデーで連載中の
山田鐘人さん原作・アベツカサさん作画の
『葬送のフリーレン』
個人的に
「他作品にはない魅力」がとても詰まった
まさに生き方を教えてくれる
ここ数年の最推し作品なので
レポしていきます!
(ちなみに私は漫画勢ではなくアニメのみ勢です。ご承知おきくださいまし。ネタバレ要素多発&めちゃ長い記事なので要注意!)
どんな話なの?

あらすじは…
魔王を倒した
勇者一行の魔法使い
フリーレン
彼女はエルフで長生き
勇者・ヒンメルの死に
何故自分が悲しんだのかわからず
人を “知る” 旅に出ることに…
…新たな仲間
フェルン シュタルクと 共に
“魂の眠る地(オレオール)” を目指す
(中略)
英雄たちの “軌跡” を伝承する
後日譚ファンタジー!
-公式サイトより-
…という感じの作品です
最初、私は
「流行りの異世界転生後に
無双して魔王倒す系の話では?」
という偏見がありましたが
実際は全然違いました…😂ゴメンナサイ
(やはり傲慢にならず確認することが大事)
むしろ魔王は討伐済みで
その後の世界が舞台でした
推しポイントは全部で9点(多!!!)

前述した通り
舞台は魔道討伐後
なので
バトル<人間関係という
描き方とストーリーになっているのが
私の最大の推しポイント!!!
具体的にどんな
人間関係の描き方が推せるのか
まとめていきます*
①「そうだね」のセリフが頻出する理由

上記のこのセリフ
本当に多いんですよ…
実際に
ある1話の中の
「そうだね」というセリフの数を
数えてみたところ
(「そうだな」「そうですね」
という同義語も含め)
なんと
計8回も言ってました(゚Д゚)
一体どんなシーンで
「そうだね」が頻出しているのか…?

例えば
フリーレンと
フリーレンの師匠である
フランメとのやり取りの中で
「フリーレン
ひとつ頼みがある」
「何?」
「私の墓の周りは
花畑にしてくれ」
「似合わないね」
「そうだな」
というやり取りがあったり

フリーレンが
敵と会話しているシーンでも
「馬鹿じゃないの?
なんでそんな訳のわからないことを…」
「そうだね
馬鹿みたいだ」
と自分を馬鹿と呼びながら
返していたり

早起きが苦手なフリーレンが
早朝に日の出を見に行くと
弟子であるフェルンに言った時にも
「そこまでして日の出が見たいのですか?」
「正直興味はないよ
だから見て確かめるんだ」
「よく分かりません」
「そうだね」
と言っていたり…
なぜこんなにも
「そうだね」と言う
セリフが多いのか…
それは
フリーレン達が
自分の弱さも強さも
等身大に受け入れているから
だと私は思いました
例えば皆さんが
作中のセリフ同様に
「それ似合わないね」
「馬鹿じゃないの?」
「よく分かんないわ」
と
周りの人から
会話の中で言われたら
どんな言葉を返すでしょうか?
私だったら
「え、えぇっと…😨」
「ひ、ひど〜い!苦笑😂」
「そんなことないよ…!😕」と
否定したり
ごまかしたり
ムキになったり
はぐらかしてしまうと思います
特に
自分でも認めたくない点を
図星!に指摘される時こそ
「そうだね」と
正直にそのまま受け止めるのって
とても難しいことで…
それを都度都度
馬鹿にされても
似合わないと言われても
よく分からないと言われても
「そうだね」と
落ち着いて受け止められるフリーレン達は
「自分には苦手なことや弱いこと
足りないことがたくさんある」
ということを
悲観することなく
隠すことなく
「そうですけど何か?」と思うぐらいに
ありのまま受け入れているから
弱さや足りなさを指摘されても
「そうだね」と返せるのだと
思いました
…いやぁ…
…めちゃくちゃ
かっこいいですよね…
例えば
「リリーちゃんって
周りからの評価
気にしすぎじゃない?」
と言われた時に
「やー本当そうなんだよね
人から良い評価をされたいっていう
欲求が強くてさ」
「多分周りの評価=自分の価値だと
勘違いしてるところがあるんだろうねぇ」
とか
「肩書きとか名誉とか気にしてるよね」
と言われた時に
「そうなんだよねぇ
自分への無価値観が強いから
そういうのがないと自分
保ってらんないんだろうねぇ」
とか
そうやって
過敏に反応せずに
世間話するぐらいの温度で
「弱くて足りない自分」を
ありのまま自覚して
サラリと話せるようになれたらなぁ…と
図星でも決して怒らず
「そうだね」と返せるフリーレンたちを見て
とても思わされています…
②「そうだね」以外にも見える正直さ

前述した「そうだね」の他にも
彼らが自分を
ありのまま受け入れられていると
感じるセリフが多々あります
例えば…

朝寝坊常習犯のフリーレンに
一度しか怒らなかった
勇者一行の話を聞いて
「勇者様たちって寛大なんですね」と
既に何度も寝坊で怒ってきたフェルンの
ある種皮肉を込めた言葉にも
「器が違うよね」と
フリーレンがサラリと返していたり

フリーレンが
熟練魔法使いには珍しい
自分の初歩的な弱点を皆に知られてしまい
「なんで言わなかったんですか?」
と尋ねられた時に
「だって恥ずかしいし…」と
正直に告白できていたり

フリーレンと共に魔王を倒した
戦士のアイゼンが
強い魔物を前にして震えているのを見て
「怖いの?」と尋ねられた時も
すぐ正直に「あぁ、怖い」と返せていたり…

(↑ちなみに一級魔法使い試験編に出てくる
ヴィアベル(左)とシャルフ(右)も
キザなんだけども深い話になると
結構な正直者になるので好きですね…
フリーレンの男性キャラの大半が
弱さを語れる正直者系でほんと推せる…)

中でも
アイゼンの弟子で
フリーレンと旅をしている
戦士のシュタルクは
特別正直者で

「ひどい!」
「悲しぃ…」
「喧嘩しないで…」
「呪われてるってこと!?怖い!」
と
こんな感じで
かなり正直に自分の気持ちを
アウトプットできるタイプの人です
(しかもそのアウトプットが
他人に迷惑をかけない安全な形で
毎回表現できてるのが
人格の次元高さを感じて本当尊敬)
もはやシュタルクは
「なんてヘタレな…」と
思われやすいキャラかもですが苦笑
でも
こんな感じで
「仕事が負担だよぅ〜」
「残業確定…悲しい…」
「上司パワハラしないで!怖い!」と
普段の生活の中で
声に出して私は言えるのか?と考えてみると
…正直…
…難しいですよね…
(つまり私たちは弱音を吐いたらヘタレだと思われるという恐れがあるが故に自分の弱さを語れないのではないかなとも最近思ったりします…もっとみんなが弱さをオープンにできる社会になったらなぁ…)
勿論物語だからこそ
声に出して表現できるところも
あるとは思いますが
自分の弱さを
ありのまま知ってるからこそ
それを正直に言葉にできる
彼らの姿に
「私は彼ら程に
自分の正直な気持ちを受け止めて
アウトプットできているだろうか?」と考え
言いにくい気持ちを正直話せることが
羨ましいなぁとすら感じます
③初登場シュタルク≒昔の私だった

そんな正直者のシュタルクですが
実は
初登場時の彼は
全く正直ではありません
「竜ってのは
お前が思っている以上に
恐ろしい存在だ」と
初対面のフリーレンが
1000年以上生きてきた
勇者一行の魔法使いと知らず
説き伏せ始めたり
「この額の傷も暗黒竜と…」と
師匠のアイゼンと
喧嘩した時にできた傷を
「名誉の傷」と偽り
更に一度も魔物と戦ったことがないのに
「戦ったことがある」と嘘を付いたり…
…なぜ彼は
不正直に
行動してしまったのか?
それは
彼の周りの人達との関係が
原因でした

村を襲った竜を前に
戦おうと立ちはだかってみた
シュタルクでしたが
恐怖のあまり彼は何もできず…
しかし
それを機に竜が村を襲わなくなったために
シュタルクは村の人たちから
英雄扱いをされ始め
そこからシュタルクは
「村の英雄シュタルク」として
振る舞い始め
臆病な自分を押し込み
強がるようになりました
…あぁ
昔の私と同じだなぁ…
と思いました
周りからどう見られるか
どう振る舞ったら
「周りの人たちが望んでいる【私】」として
期待やイメージを裏切らずに
生きられるか
そんなことばかりを大事にして
生き続けた結果
私は
「辛かった」
「傷ついた」
「悲しかった」
「苦しかった」
そういう正直な自分の
弱い気持ちを押し込めて
「大丈夫まだやれる」
「泣き言言って甘ったれるな」
「自分よりも辛い人はたくさんいる」
「私はできる人だ
むしろできる人でいなくちゃいけないんだ」
という
良く言えば鼓舞する気持ち
悪く言えば自分の心に嘘をついて…
その結果
自分の心の本音と行動はいつもチグハグで
元気がなくても元気に振る舞い
落ち込んでいてもそれを見せない
「元気で明るいしっかり者のリリーちゃん」を
演じて生きることが
もはや人生のデフォルトになっていました
だから
なかなか気づけなかったけれども
本音を言えずに背伸びし続ける生き方が
実は苦しかったです
(それもあって演劇を通じてダメな自分を曝け出したい欲求があり、高校時代演劇部に入るぐらいでした)
正直まだまだ
本音を言えない場面も多いのですが…

…そんな昔の私のようなシュタルクが
正直者のフリーレンに
「やっぱりそうか…」
と不正直さを見破られ
「…シュタルク
魔物との戦闘経験は?」と
尋ねられたことをきっかけに
「ゼロだよ‼‼‼」と正直に告白し
全てをありのまま
ぶっちゃけるシーンは
演出的に笑えるシーンではあるものの
彼がずっと抱えてきた葛藤を
心の荷を下ろすように
全て語り出せたことが感じられて
笑えつつも「良かったねぇ」と
心がじんわりしてしまう私なのでした
…ちなみに
私はこのエピソードで
フリーレンが
「30秒足止めしてくれたら私が竜を倒すよ」
と彼に提案した後
「なるほど…30秒か…」と
不正直シュタルクがカッコつけて言う
ある意味アニメらしい決めゼリフがあるのですが
皮肉にもこのセリフが
全く正直ではない
まさに『決めゼリフ過ぎ』て
似合ってなすぎて…笑
私、そんな彼の滑稽さが
過去の自分と重なって
親近感が湧いてしまって
大好きなんですよね…
昔の私もこういうチグハグな滑稽さが
あったんだろうなと思うと
くすぐったいような気持ちになります😂
こんなような
ザ・アニメなセリフが似合わない
アニメ作品こそが
「葬送のフリーレン」なんだなぁと
感じられるところからも
とことんこの作品が
人間関係重視の
心理描写を大事にした
ヒューマンドラマなのだと
感じさせられます…
④キャラ同士の分かち合いシーンが◎
また 作中には
キャラ同士が互いの正直な気持ちを
語り合える「分かち合い」なシーンが
多数登場します
フェルンとシュタルク

フリーレンとフェルンに
「怖くて魔物と一度も戦ったことがない」と
自分の弱さを正直に告白した
シュタルクは
夜
いつものように
戦う修行をしながら
フリーレン達の仲間になって
竜を倒すかどうかを悩みます
そこにやってきたフェルンと
シュタルクのやり取りが
とても赤裸々で良かったです…
「竜が村を襲ったら
シュタルク様は戦うのですか?」
というフェルンの質問に
シュタルクは
「この村の連中にとっては
俺は英雄なんだ」
「俺が守らなきゃいけないんだよ」と
自分の弱さや恐れを押し留めて
『〇〇しなくてはならない』
という義務感があると
正直に話します
それと同時に
「とは言ってみたが…
実際は逃げ出しちまうかもな」と
不安があることも正直に話し
「この傷は
魔物と戦いたくなくて
師匠と喧嘩した時にできた傷だ」
「師匠は俺に失望したんだろうさ」と
自分への情けなさや
他者から失望された悲しみを
正直に吐露します
それを聞いたフェルンは
修行でボロボロになったシュタルクの手を取り
「シュタルク様は逃げないと思います」と
一言伝え
そう思った根拠として
『自分が魔物と戦った時も
怖くて逃げ出してしまったけれども
それまで十分すぎるほどの修行を
積み上げてきていたから
覚悟さえできれば戦うことができた』
という
「怖くて逃げ出した」という
正直で弱い過去の自分の話を
分かち合ったのでした
…いやぁ…
ほぼ初対面で互いに
弱さが分かち合える
彼らの姿に
憧れてしまいます…
私だったら
ほぼ初対面の人を前にして
「私って本当に臆病者でさ…」
「承認欲求強くて一番にならないと
不安になっちゃうんだよね…
そんなの無理なことなのにさ」と
正直な弱さの話をしたら
『…た…頼りねぇ〜…』
『この人こんな弱っちぃ人なのか…』
『なんかこの人
いろいろ敏感すぎて
関わるのに気を遣いそう…』
と思われてしまうのではないか
という恐れが出てきてしまって
なかなかすぐに
自分の弱い話をすることができません
でも
彼らがほぼ初対面でも
弱さの話が互いに分かち合えたのは
やはり彼らが常日頃から
「怖い」「不安だ」「情けない」
と言う自分の気持ちを
逃げず否定せず
きちんと自分で自覚して
言葉に出せる
正直さがあるからだ
と思います
ここでフェルンが
「できるよ!」
「頑張れるよ!」と
ただ押し付けるように
アドバイスするのではなく
自分の弱い過去の話をしながら
「怖い気持ち、私にもあったよ」
「私の場合はこうやって乗り越えたよ」
という形で
寄り添いつつもアドバイスする姿勢にも
とても心がじんわりしました
…なぜか人は
「常識的にこうでしょ!」
「こうしなきゃダメだよ!」と
正論を持って
自分の弱さを指摘をされると
素直に受け止められず
むしろ反発心が
生まれやすいんですよね…
(とある精神科の医師も同じことを言っておりました)
フェルンがそこまで考えて
話をしたかは分かりませんが
正論を押し付けるのではなく
弱さを分かち合って
自分の経験を話す姿が
とてもカッコよく
見えました…
…ちなみに
フェルンがシュタルクに
「どこまでも追ってくる魔物…
なぜか助けてくれないフリーレン様…」
と話しているくだりでシュタルクが
「あぁ〜うちの師匠もそんな感じだわ」と
ボヤくのも個人的に好きです…
正直な一言だし
勇者一行=ベテランの方って
その子の経験のために
ギリギリまで見守り続けるんですよね…
その師匠同士の共通項が
「やはり10年共にした仲間だな」と
感じさせられてじんわりしました…
私が新人助産師時代に
そのように育ててくれた先輩がいたんですが
でもギリギリまで見守り続けるって
結構先輩としてはストレスで
むしろ早くに助けてあげた方が
実は楽なんだということを
自分が先輩になってみて知りました…
今でもその先輩には感謝しています🥲
シュタルクとアイゼン

上記の会話の後
勇気づけられたシュタルクは
フリーレン達と共に
竜を倒すことを決心します
しかし
恐怖の余りに
震えるシュタルクを見て
フリーレンは
「アイゼンと同じだ」
と話し始めました
シュタルクの師匠のアイゼンも
強敵を前に恐怖で震えていた時
「アイゼン、手が震えてる。
怖いの?」
「あぁ」
「あっさり認めるんだね」
「怖がることは悪いことではない。
この恐怖が俺をここまで連れてきたんだ」
そのように会話したと
フリーレンは語り
「震え方までアイゼンと同じだ」と
シュタルクに伝えたのでした
…なんていい
分かち合いなんだぁ〜…😭✨
『最強の戦士』と呼ばれていた
自分の師匠が
自分と同じように「怖い」と感じ
その恐怖を「悪いものではない」と
受け入れていた…
「これ以上に
自分の弱さを認めて
受け入れられるようになる話が
あるかよぉおお!!!!(T_T)」
と思って
感動しました…
フリーレンの話を聞いたシュタルクも
『…そうか…
師匠も…怖かったんだな…』と
心の中で呟きながら
『必要なものは覚悟だけだ』と
戦う決心ができるようになっていました
完全無欠に見える人の
弱い話や足りない話ほど
聞いていて心が癒されるものはないなぁ
と改めて感じさせられる
師弟関係における
分かち合いの場面でした*
⑤仲良しなのに脱パーティー展開⁉

前述した通り
『葬送のフリーレン』の良さは
伝えたいこと最優先の
ストーリー展開なのですが…
「いやでも流石に
一度パーティーになったメンバーが
途中離脱するってことは無いんじゃ…」
と思っていたら…(安直な考えすぎる
まさかの
ありました(°_°)

脱メンバーしたのは
僧侶のザインで
彼は
「10年前
冒険者として旅立った
親友の後を追う」
という理由で
フリーレンのパーティーに加わります

その後ザインは
フェルンとシュタルクの
喧嘩を仲裁したり
自分以外のパーティーメンバーが
機能しない状況の中で
一人で彼らのために戦ったり…
「この感じ…
『俺、やっぱお前らと一緒に
このまま旅を続けるわ』とか
言い出しそうな仲良し具合じゃないか…」
「これはきっと
なんだかんだで最後まで一緒に
旅するんじゃないの…?」
そう思ってたんですが…

ある地点で
親友がフリーレン達の目指す先と
反対方向に
旅立って行ったことを知った
ザインは
まさかのパーティー離脱をし
親友の後を追ったんです…
いやぁ
びっくりしました…
(少年漫画にあるまじき展開←偏見
そして
フリーレン達と別れた後
彼は一言…

「一人だとこんなに
静かなんだな」と
静かに呟いていました…
…あぁそうか…
この展開はつまり
「人間関係って正直めんどいし
大変なことばっかだけど
そんな何気ない誰かとの日常が
貴重なんだ」
ということを
伝えたかったんだなぁ…
と思いました
これ系の
当たり前の人間関係の貴重さを
描いているシーンが
とてもたくさんあって
私はどのエピソードも大好きです…
⑥脱パーティー展開がある「意味」

またこの旅立っていくザインに対して
フリーレンが
「楽しかったでしょ?」と
得意げに尋ねている描写もまた
泣けるポイントで…
なぜ泣けるのか?
それは
フリーレンも過去
ザインと同じ立場だったからです…

フリーレンは
何千年も生きることができる
エルフですが
だからこそ
親しくなった人達が皆
自分よりも先に亡くなり
一人残されていく孤独を
強く感じていて
「弟子を取らないのか?」と尋ねられても
「だってすぐ死んじゃうでしょ」
とドライに答えたり
先立った師匠のフランメが好きだった
花畑を出す魔法を
「先生を思い出すから使いたくない」と
使うことを避けていたりしました
…師匠との大切な過去の経緯を
「おとぎ話の時代のものだ」と
他人に言われ
寂しそうな表情をすることも
ありました…

その中でヒンメル達に出会い
くだらなくって楽しい旅を重ねる中で

「仲間と一緒に生きる温かさ」に触れ
その「仲間との温かみ」をもっと知りたいと
再び旅に出始めるわけです
…フリーレンは
ヒンメル達によって
孤独から救われた人なんだな
と私は思いました

だからこそフリーレンは
親友を追いかけられず
孤独に生き続けるザインを見て
過去孤独だった自分を重ね
「自分がヒンメル達からもらった
この貴重な仲間の温かみを
彼にも与えてあげたい」と思い
ザインをパーティーに誘い
共にくだらない日常を重ね
最後に「楽しかったでしょ?」と
その温かみを
自分も誰かに手渡すことができた喜びを
表現したのではないか…?
と私は思いました
…いいなぁあ…😭✨
良いことも悪いことも
一緒に経験したからこそ生まれる
温かくて貴重な繋がりの
この受け渡し…😭😭😭✨

…ヒンメル達から
フリーレンが受け取った
「仲間の温かさ」を
今度はフリーレンが
ザインに手渡していく…
「仲間との繋がりの温かさ」や
「思いやり」や「愛情」が
時代を超えて
受け継がれて広がっていく描写に
胸がジーンとしました…
⑦完璧じゃないキャラが◎

これは私の好きな作品
SLAM DUNKにも
共通してることですが…
出てくるキャラ達が
「最強!完全無欠!」ではなく
みんな人間らしい弱さがあるのが
良いんですよね…

主人公のフリーレンは
「歴史上で
最も多くの魔族を
葬り去った魔法使い」と呼ばれる程の
大魔法使いですが

朝起きることが弱く
今だにフェルンに起こされ
服を着せられ
ご飯を食べさせられていたり…

魔法使いのフェルンも
常人なら10年かかる修行を
4年で終える程の
ものすごい魔法の才能がありつつも

怒りを感じると
黙り込んでムッスーとしてしまう
怒ると怖い一面があったり

戦士のシュタルクは
師匠のアイゼンが恐れるほどの
強さを持ちつつも

前述したような
ヘタレでビビリな一面があったり

僧侶のザインは
僧侶で信仰熱心だけれども

酒、タバコ、ギャンブル
年上のお姉さんが好きな
破戒僧だったり

勇者ヒンメルは
魔王を倒した英雄であり
どんな小さな困り事でも
進んで引き受ける優しさがありますが

自分のイケメン具合に酔う
ナルシストな一面もあり

僧侶のハイター(右)も
聖都の司教として
活躍するような
熱心な信仰者ですが

酒好きで
週に一回は
二日酔いになって
戦闘不能になる
生臭坊主ですし
(それで司教やるあたりがまた良い)

戦士アイゼンは
最強の戦士と呼ばれる
強さもありつつも
前述した通り
強い敵を前に
「怖い」と吐露するほど
恐怖を感じる姿を
見せることができたり…
そんな彼らの弱さを見ると
「人間ってこういう
弱さがあっても良いんだなぁ」と
私も自分の弱さを
認められる気持ちになり
足りないもの同士の
彼らの生きる姿に
癒しと元気が貰えます*
⑧会話のセンスの良さが好きすぎる

面白いことに
フリーレン達の会話には
何とも言えない
絶妙な雰囲気のものが多く…
ボケの上に更にボケを重ねていくような
ツッコミ最小限の
穏やかで笑える日常シーンが
多発しています笑
例えば…

フリーレン達が旅路で
『ザインの親友が
「ゴリラ」と呼ばれていた』
という話題が出たシーンでは

昔から村のみんなも(親友を)
『戦士ゴリラ』って
呼んでたしな
…というか
あいつがそう呼ばせていた



どういう状況?



ちなみに俺は
『僧侶アゴヒゲ』



聞いてねぇよ



アゴヒゲ生える前から
そう呼ばれてたの?



この話題
続けるんですか?
とか…


底なし沼にハマってしまい
沈みゆくザインが
フリーレンに助けを求めるシーンでは



…お前がこの手を取ったら
何かが変わるかもしれないぜ…



ちょっと待ってね
悩んでる



こ…ここまで来て
悩む要素 何かある?



手が(泥で)汚い



絶対そんなこと
気にしてる場合じゃないよ…!



…それに嬢ちゃん…
大人ってのは…
汚いもんなんだぜ…



うーん…
物理的に汚いのは初めてかも



…もう少し時間いい?
底なし沼から引っこ抜く魔法
思い出すから



な…なるべく早くね…
とか…


シュタルクの誕生日における
フェルンとシュタルクの
やり取りでは



シュタルク様
何か欲しいものとか
ありますか?



なんで?



今日がシュタルク様の
誕生日だからです



そうだっけ?
それと欲しいものに
何の関係があるんだ?



…シュタルク様の
誕生日プレゼントです



え 何かくれんの?



…やっぱりなんか
ムカつくからあげない
とか…
(ちなみにシュタルクは今まで誰からも誕生日にプレゼントを貰ったことが無いことがこの会話で明らかになるんですがこの後のシュタルクの過去エピソードが泣けて泣けて文字通り泣きながらアニメ見てました)
こんな
日常を切り取ったような
フリーレン達の会話が
より一層
何気ない日常の貴重さを
感じさせてくれるなぁと思います…
⑨信仰者の描き方に親近感!


フリーレンの世界には
天地創造をした「女神様」という
創造主が出てきており
作中に出てくる僧侶や武道僧は
「人生をより良く生きたら
天国で女神様が褒めてくださる」
という信仰を持って
生きています
彼らの信仰生活が描かれているのも
個人的にはポイントで!


フリーレン達が
吹雪の山で遭難し
避難した山小屋で出会った
武道僧のクラフトが
「魔法使いに出会えるなんて運がいい
女神様の導きだな」
とサラリと答えていたり


クラフトと共に
フリーレン達が山の遭難小屋で
冬を越すために
生活しているシーンでは
最初は食前の祈りを
クラフトとフェルンしか
していなかったのが
時間の経過と共に
シュタルクとフリーレンも共に
お祈りし始めるようになったり


アイゼンの両親の墓の前で祈る
僧侶のハイターを見たアイゼンが



何をしている



祈っています



人は死んだら無に還る



天国に行くんですよ
と話し始めたのをきっかけに



天国の実在は
今の魔法技術じゃ
証明できないんだよね



どっちでもいいと思うけどな



そうですね
私も実在するかどうかは
どっちでも良いです



僧侶がそれ言っていいの?
生臭坊主?



でもたとえ
実在しなかったとしても
あるべきものだと思います



なぜ?



その方が都合が良いからです
必死に生きてきた人の
行き着く先が
無であっていいはずが
ありません



だったら天国で
贅沢三昧していると思った方が
いいじゃないですか



フフッ
確かに都合が良い
…祈るか



…あぁ
そう会話したことをきっかけに


ヒンメルやフリーレンに合わせ
無神論者だったアイゼンが
80年以上祈りの生活を
するようになった姿など…
生活の中に自然と
信仰が描かれている様子が
信仰者としては胸に響きました✨
主要の僧侶キャラが
生臭坊主や破戒僧と呼ばれるような
堅苦しくない!?信仰をしている姿も
個人的には惹かれています笑
(教理的にいいのか知らんけど苦笑)
まとめ!生き方を教えてもらえる作品


上記以外にも
性役割的に
「強い女性」と「弱い男性」もいるという
ジェンダーフリーな設定や
ほぼ全キャラが
常に無表情で
自分を周りに合わせすぎず
良い意味でマイペースに
とても無理なく生きている姿が
描かれていることや
投げキッスに対して
「エッチすぎる!」とセリフが出る程
恋愛要素よりも
人間同士の関わり重視な作風も
推しポイントですが…
これ以上語ると終わりがなくなるので
この辺りにしておきます😂
…まとめとして
私が1番推したいポイントは
『ありのまま生きるとは
どういう生き方か』を
教えてくれるところです
作中に
このような主旨の
セリフが出てきます


「大人の私の心は
子どもの頃から
ほとんど変わっていません」
「理想の大人を目指して
大人のふりをして
それを積み重ねてきただけです」
「きっと私は死ぬまで
大人のふりを続けるでしょう」
私はこのセリフに
とても共感しています
最近30となった私の心も
昔と比べて
大して変わっていません
勿論
過度な未来や他者への期待を
少しずつ手放せるようになり
正直な弱さを
前よりも語れるようになってきたことは
変わってきたところです
でも
本質的なところにある
好奇心や子ども心は
今も変わらず持っています
そうした
『大人がなかなか言葉にできない
本音や弱さ』を
正直にありのまま
人生として描きだしている
葬送のフリーレンは
「彼らのように
弱さも本音も
正直に穏やかに表現しながら
生きたら良いんだよ」
ということを
『強くいなければならない』
『弱音を吐いてはいけない』
『周りの期待通りに
生きなければならない』
そう思って生きやすい私たちに
伝えてくれている作品だと思いました
ぜひご関心のある方は
作品をご覧くださいませ!!!
長いブログを最後まで読んでくださって
ありがとうございました😂
P.S.
葬送のフリーレンは
2期の制作が決まっています!
推し作品がいつも
シーズン終わってから見つかる
私としては
こんな嬉しいことはございません😭
神様感謝します😭

